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2010年5月18日火曜日

御都合主義国家アメリカ


 『ネイティブ・アメリカン ―先住民社会の現在』 著者:鎌田遵  を読ませていただいたでござる。適当に書きたいと思います。

 内容。題名を見てもわかるとおり現在のアメリカ合衆国を主に生息地域としていた「インディアン」つまりネイティブ・アメリカン(以後:インディアン)の歴史と現在が書かれております。インディアンは現在アメリカに約250万人住んでおります。これは人口のわずか1%にも届きません。部族もものすごい数があります。その中には「部族」としてアメリカ政府に認められていない部族も存在します。その昔、コロンブスの野郎が1492年にアメリカ大陸を発見して際は80万人~1800万人いたとされています。資料があまり残っていないので諸説あるわけでございます。そして居住区は「居留地」という場所に限られております。これは連邦の憲法にもさだめられております。先住民族であるインディアンの居住区が「限られている」わけあります。この時点でかなり心痛い内容ではございます。どうして先住民族いうならば彼らの国でもあったアメリカで彼らはこのような仕打ちにあっているのでしょうか。。それはもちろん歴史をさかのぼれば見えてきます。当然ながら侵略者たちによるものです。アメリカ大陸を発見されて以来インディアンの住む土地は次々と奪われていきました。今の「アメリカ人」が住むためにです。それだけではありません。「西部開拓」とかぬかして自分たちの金などに対する欲求などで次々と立ち退きを拒否するインディアンたちを殺していきました。抵抗するインディアンは「野蛮」な存在としてどんどん殺されました。そしてインディアンの住む場所を辺境に定めました。今のインディアンが住む「居留地」はほとんどが自分たちの故郷の場所ではありません。これでは文化を守っていこうとかそういう問題ではありません。彼らのアイデンティティーは奪われたのです。こうして先住民族であるインディアンは厳しい環境に置かれました。西部劇の映画に出てくるインディアンは「白人」を襲う野蛮な存在として描かれております。そしてそれを倒していく「白人」が英雄です。これほどまでの御都合主義があるでしょうか。そんな厳しい状況のなかインディアン達はあえいでおります。もちろん差別のために仕事などありません。暮らしていけません。国から支給されるわずかなお金でアルコールやドラッグにのめりこんでいきます。そんなことでできあがった印象が「酔っ払いのインディアン」でございます。これもよく映画などで観られますね(父親達の星条旗など)。こんだけインディアンを糞みたいな扱いしときながら、ある時期からインディアンの価値を見直そうとかいう「白人」があらわれます。そうしたなか「白人」がインディアンの美しさを描いた映画などを通して「白人」はインディアンは本当は野蛮な民族じゃないんだとかなんとかいって自分達で満足しています。最近アメリカの抱える問題に関する本をよく読むせいか、アメリカがものすごい嫌いです。本当にちょっとやです。あいつらは自分達の都合のいいように弱者を扱ってきました。「白人」のためにです。そんな中立ち上がるインディアンもあれわれ初めました。現在は「多少」インディアンの社会的な地位が向上してきております、「白人」を相手取った裁判などで勝つこともあります。カジノを経営することで経済的に力をつけていく部族も増えています。でも多くの部族が劣悪な環境に身をおいております。これがまた最高なのですが、「ワナビー」という「白人」が自分達のアイデンティティーはインディアンだとか言ってインディアンに「なりたがる」やつもいます。ギャグです。もはやアメリカンジョークも度をこしてきました。もちろんインディアン達のなかにも問題あります。その排他的な性格などはひとつとしてあげられます。彼らは部族同士のつながりを大切にしますのでそうなります。こういうところをみるともうすこし現在に臨機応変に対応して変わっていかなきゃだめだよって気持ちにもなりますが「外」の環境がそうさせないのはもちろんのことです。などなどここに書ききれないようなインディアンに関するたくさんの事実がアメリカをとりまいております。それを知るためにはこの本を読むのが一番だと思いますので気になったんなら読んでみてはいかがでしょうか?

 本でも触れられていましたが今後のアメリカの課題は自分達がやったことを理解しそれにどう報いていくかを探っていかなければならないでしょう。非常に残念ですが過去にやったことは取り返しがつきません。しかし、それを知り未来にそれをどう活かしていくかがアメリカ人特に「白人」には問われております。いままでのような御都合主義ではだめというわけです。そんな中でわりかしリベラルかと思われるオバマ大統領の就任という心強い事実もあります。俺は今のアメリカは嫌いですが、今後のアメリカを好きになりたいので頑張って欲しいです。

1 件のコメント:

  1. 読んで見ることにするよ。

    俺も現在のアメリカはすでに嫌い。KKKとかふざけんなって思う。オバマのことは信じてる。

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